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  2009年1月24日撮影


  犬の十戒

(1)
私の一生は10~15年くらいしかありません
ほんのわずかな時間でも
貴方と離れていることは辛いのです
私のことを買う(飼う)前に
どうかそのことを考えて下さい。


(2)
 私が「貴方が私に望んでいること」を
 理解できるようになるまで時間を与えてください。


(3)
 私を信頼して下さい...
 それだけで私は幸せなのです。


(4)
 私を長時間叱ったり、
 罰として閉じ込めたりしないで下さい
 貴方には仕事や楽しみがありますし、
 友達だっているでしょう
 でも...私には貴方だけしかいないのです。


(5)
 時には私に話しかけて下さい
 たとえ貴方の言葉を理解できなくても、
 私に話しかけている貴方の声で 理解しています。


(6)
 貴方がどれほど私を扱っても
 私がそれを忘れないだろうということに
 気づいてください。


(7)
 私を叩く前に思い出して下さい
 私には貴方の手の骨を
 簡単に噛み砕くことができる歯があるけれど
 私は貴方を噛まないように決めている事を。


(8)
 言うことをきかない、
 頑固だ、怠け者だとしかる前に
 私がそうなる原因が何かないかと
 貴方自身に問い掛けてみて下さい。
 適切な食餌をあげなかったのでは?
 日中太陽が 照りつけている外に
 長時間放置していたのかも?
 心臓が年をとるにつれて
 弱っては いないだろうか?


 
(9)
 私が年をとってもどうか世話をして下さい
 貴方も同じように年をとるのです。


(10)
 最期の旅立ちの時には、
 そばにいて私を見送って下さい
 「見ているのが辛いから」とか
 「私の居ないところで逝かせてあげて」
 なんて 言わないで欲しいのです 。
 貴方が側にいてくれるだけで、
 私にはどんなことでも安らかに受け入れられます
 そして......
 どうか忘れないで下さい
 私が貴方を愛していることを。


作者不明  訳:YORISUN

素材サイト様より
お借りしました



BGM
(グリンカ)
ノクターン
クラシック名曲
サウンドライブラリ

(リンク切れ)


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心の色を探して

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シロの一生

   15年前、実家の隣の家に生まれた子犬。
   全員、保健所行きになる運命と聞いて可哀想になり、
   子供達と一緒に一匹貰ってくる。

   目が二重で美形という理由で選ばれたメスの子犬は
   シロと命名され、その日から我が家の一員となった。


   もともと犬は苦手で猫が大好きな私・・・
   子供が生まれる前から絶えることなく猫を飼っていて、
   当時10歳のメス猫(クロ)は、
   「フーッ!」とシロを受け入れなかったが
   3歳のオス猫(歌麿)は、親代わりになって
   シロと遊んでくれた。


   私も仕事をしていたし、家族は皆忙しくて
   結局、外で散歩する事もなく、猫と共に
   家の中だけで自由に生活する様になったシロ・・・


   シロが来る1年前に亡くなった私の母と、
   シロの寝顔(目元)が似ていて、ご近所の奥さんにも
   「シロちゃんて人間みたいな顔立ち」と言われる。

   生まれ変わって私の所に来てくれたのかな・・・
   と思いつつも、ピンポンが鳴る度、吠える声や
   季節の変わり目の膨大な抜け毛等、
   飼い慣れているネコと違って結構重荷になり、
   犬を飼った事を後悔した時もあった。


   そんな中、シロが来て2年目のある日・・・
   道端にうずくまって空腹で動けなくなっている
   手のひらに乗るくらいの小さな子猫と出合う。

   猫大好きな私が、そのまま放っておくなんて
   出来るわけもなく、家に連れて帰った。


   でも、こんな小さな猫・・・
   シロが食べてしまったらどうしよう・・・等、心配したが
   受け入れなかったのは、前回と同じくメス猫のクロで
   何と今度は、犬のシロが甲斐甲斐しく
   子猫(ニャン太郎)の母親になった。


   いつも一緒の2匹だったが
   ある時、雨でストーブの前に干してあった靴に潜り込み、
   ジャレながら遊んでいたニャン太郎・・・

   その靴はシロもお気に入りだったので
   縄張り意識からか、ニャン太郎をくわえて
   引っ張り出そうとしたその時、
   「ミ~~~~~~」(ニャン太郎の悲鳴)
   そして、シロの口からポロッと落ちた小さな破片・・・
   なんと、ニャン太郎の三角形の耳の先ッポだった。

   もしかすると母親として、潜り込んでいた子供を
   助けるつもりだったのかもしれない。
   長男にすごく怒られたシロは動揺し、その後、
   傷口が治るまでずっとニャン太郎の耳を気にしていた。


   留守中、ゴミ箱を荒らしたり、
   戸棚を開けてお菓子を食べる・・・
   散らかっている残骸に、
   いつも私に怒られるのはシロだった。
   電話台の下に隠れ、主人が帰宅して優しい声をかけると
   腰を低くして、媚ながら出てくる・・・

   そんなある日、
   ニャン太郎が戸棚の戸を開けているのを見つける。
   シロの濡れ衣が晴れた瞬間だった。


   シロが来て3年後、ボス的存在だったクロが亡くなり、
   その後、友達のような関係で
   一緒に年を重ねていった3匹・・・

   今年、歌麿18歳、シロ15歳、ニャン太郎13歳となり、
   シロが来た時、小・中学生だった我が家の子供達も
   皆、二十代後半になった。


   そして・・・
   先月の中頃から、急に餌を食べなくなったシロ。
   その内、下痢も始まり病院に連れて行く。
   血液検査の結果、
   肝臓の数値が測定不能なほど悪い状態だった。


   負担がかかるので、
   食事療法の餌以外はダメと言われていたが
   病院の餌にもまったく口を開こうとしない。
   おもわずハムをあげてしまうが、喜んで食べた後、
   何度もトイレに行って苦しむ姿に反省する。

   本当にもう駄目だという時がきたら、
   好きな物を欲しいだけあげよう・・・と思っている内、
   水すら飲めなくなった。

   お座りしていると力が入らず
   後ろ足がズズーっと滑っていく状態で、
   器の水面ギリギリまで鼻先を持っていくが
   どうしても飲む事が出来ず・・・
   それでも、よほど喉が渇いているのか
   その場所から離れようとしない。

   体はガリガリに痩せ、
   何も食べていないのに吐くようになった。


   シロの寝床は私のパソコンの横にあり、
   食べれなくなってからは不安なのか、
   私がパソコンから離れるとヨタヨタとついてくる。
   こうして座っていると安心して寝ているので
   眠った頃を見計らっては、お風呂や食事の支度をした。


   亡くなる3時間前、
   フラフラと15年間過ごした居間と台所を一周したシロ。

   その後は立てなくなり、口呼吸で目もうつろになる。
   寝床で横たわる姿に
   「15年有難う」泣きながら頭をなでると
   ジッと私をみつめ、苦しいからか、それともお別れなのか
   シロの目じりにも涙が・・・。

   そして・・・
   2009年2月13日午前0時9分・・・
   逝ってしまったシロ・・・。
   変調に気付いてから3週間位の
   あっという間の出来事だった。

   今まで3匹のネコを見送った私だったが、
   シロは母の時と重なるくらい、人間的でつらい別れだった。


   週末、単身赴任している主人、結婚した長男、
   昨年独立した娘、家族全員が集まりシロの骨を拾う。

   シロを焼く時、
   扉が閉まるまで覗き込むように見つめていたのは
   ニャン太郎の耳事件の時、
   「犬は嫌い」とシロを怒った長男と、
   食べなくなったシロに、
   根気よく餌をやっていた次男だった。


   どれだけ怒られても、私の事を慕い
   私が外泊した時は、
   夜中じゅう家族が眠れない程、遠吠えをする。
   家族5人が一緒に帰宅した時も
   私にだけにジャンプし、飛びついて喜びを表したシロ。

   居なくなって初めてシロの存在の大きさに気付き
   あのフカフカな毛が無性に懐かしい・・・


   子犬だったシロを受け入れ、遊んでくれた歌麿は
   老ネコとなりヨダレを垂らしながらも、
   シロより長く生きている。

   今でも時々「ニャワン」と鳴く、シロに育てられた
   耳の先がないニャン太郎も
   シニアの餌を食べる年齢になった。

   何だかとても静かな部屋の中・・・


   我が家で、最初で最後の犬 「シロ」の一生・・・



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こちら→ ニャンタロウの一生