復活

2005

 韓国 KBS 制作


(ソ・ハウン
(ユ・シンヒョク)
オム・テウン


(ソ・ウナ
ハン・ジミン

「復活」
韓国KBS
公式サイト


「復活」
日本公式サイト



素材サイト様より
お借りしました


BGM
パヴァーヌ
(フォーレ)


壁紙


写真



(リンク切れ)
星・ランプアイコン




第3話←クリッ♪  

 ウナの部屋で うなされるように目が覚めたハウン・・・
 酔って寝ていたはずのウナが居ない事に気付く。
 いろいろ探し回り戻ってくると、ウナが家の前に立っていた。
 ハウン 「心配したぞ。酔っ払って帰ってきたヤツが急に居なくなって」
 ウナ  「私すごく つらい。私だけかな・・・つらくない?
      お兄ちゃんもつらいはずよ。 もう20年よ
      兄妹のふりなんか もう十分でしょ? もう、やめたっていいでしょ?
      なぜダメなの? なぜ離れようとするの?
      このまま そばに居られるなら妹でもいい・・・
      お願いだから私を遠ざけないで・・・それが一番つらいから・・・
      お兄ちゃんもそうでしょ?」
 抱きつくウナ。  驚くハウン。
 ハウンは抱きしめたい手を必死でこらえて、ソッとウナを離し
 ハウン 「そうだ、もう20年だ。
      出会った時からウナはハウンのたった一人の妹で・・・ 家族だ。 今も・・・
      おじさんは俺に名前と家族をくれたんだ。
      その上、娘まで奪ったら ぶっ殺されちまう。 俺の夢話したろ?
      韓国一自慢できる妹 ウナが 
      韓国一いい男と出会って幸せになる事だって・・・
      早く寝ろよ。 お兄ちゃんはこれから仕事だ」

 一人部屋に戻り、壁にかけてある二つの灯台写真を見つめ 泣いているウナ・・・

 「これでいいんだ、ソ・ハウン!」
 グラウンドで叫びながら走り、倒れこむと こらえていた涙を流すハウン・・・

 そして 納骨堂では父ユ・ゴナと兄ガンヒョクの前で
 悲しそうに見つめるシンヒョクの姿が・・・

 ===(翌日)副社長シンヒョクの会社 武陵(ムルン)建設===

 ガンジュ 「どうして新聞に婚約の告知がでるのよ」
 シンヒョク「俺は知らない」
 ガンジュ 「幼馴染のよしみで、訂正記事で許すわ
      (指輪のケース机に叩きつけ)受け取れないって言ったはずよ」
 シンヒョク「俺だって相手は選ぶ。 お前なら合格だ 操縦はてこずりそうだが」
 ガンジュ 「合格したのはパパの方よね?
       誰かの後ろ盾がないとその椅子を追われるの?
       とにかく、この件はカタがついたわね」
 ヒールがこけて「今日は最悪!」と言いながら出て行くガンジュ。

 ===警察署===

 電話帳のヤン・マルチョルの名前に、電話をかけ続けているハウン。
 そこへギド班長が入ってくる。
 ハウン 「班長、イ議員に面会願いを・・・何度行っても断られるんです」
 他の刑事にいろいろ指示し、無視するギド。
 ハウン 「もう少し時間をください。チェ・ドンチャンのアリバイも崩せたんです!
      ウソのほころびをたどれば、必ず真実が現れます。
      時間のかかるセマウル号に乗った理由・・・つまり約束時間に余裕があった
      早めに駅に着けば、空白時間ができる
      ヤツはセマウル号とソウル駅を強調していた。でも乗ったのはKTXだ。」
 後輩刑事「ではソウル駅での目撃情報は?」
 ハウン 「ヤツが乗車したところを見たわけじゃない。
      ヤツはサングラスをかけていたそうだ。 印象付けるためだろう。
      セマウル号はソウル発20時15分
      KTXは光明(クァンミョン)発22時06分
      釜山着は午前0時54分と0時42分。 わずか12分の差です。
      しかし出発時間の差は1時間51分。 殺害実行に十分な時間です。」
 スチョル「理屈はそうでも証拠がないだろ」
 ハウン 「釜山駅か光明駅に目撃者がいるはずだ。
      班長が言っていた20年前の事件と関連が・・・」
 ギド  「その件はもういい!」 出て行くギドを外まで追いかけ
 ハウン 「他殺と分かっているのに 何故捜査しないんです?
      状況証拠は揃っているのに・・・上司の目が怖いんですか?
      人が死んでいるんです。葬式を出す家族もいない。
      (歩きながら熱く語るハウン)
      被害者が浮かばれませんよ。イ議員がかかわっているに決まってます」
 ギドの足が止まる。
 (視線の先には 人と話しをしながらハウン達を見て立ち止まる署長の姿が・・・)
 ハウン 「イ議員は昔、建設省にいました。
      20年前、課長の自殺事件があった頃です。
      その事件の目撃者がイム・デシクなのは、班長もご存知でしょう。
      捜査を続ければきっと・・・」
 ギド(静かに低い声で)「黙れ、証拠はどこにある」
 ハウン 「それを探すんですよ」
 (ため息をつきながら)「これは命令だ。 今は俺の指示に従え」
 じっとハウン達を見ている署長の方へ歩き出し、会釈をして通り過ぎて行くギド・・・
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 納得のいかない顔のハウン・・・そこへジェスから電話が入る。
 ジェス 「(慌てた声で)ウナが書置きをして家出したんだ。
      お前の誕生日の料理を用意していなくなった。
      携帯も何度かけても つながらないんだ!」

 【ウナの手紙】
 『誕生日おめでとう。 私たちが家族になって20年目の記念日ね・・・
 その記念に・・・旅行に出る事にしたの。 休暇のつもりだから心配しないで・・・
 父さんにも そう伝えて。』

 ===国会議員 イ・デジュンの事務所===

 デジュンに会いにきたギド
 ギド  「お忙しいところ恐縮です。早急に伺いたいことが
      イム氏の死亡現場に出版記念パーティーの招待状が」
 デジュン「彼は自殺と聞きましたが、招待状と何か関係が?
      彼は私の後援者です。招待状を送るのは自然の事では?
      これ以上、特にお話する事は・・・」
 ギド  「(立ち上がり)ご協力感謝します。
      (歩きかけて振り向き)ユ・ゴナという名をご記憶ですか?」
 デジュン「親友の名を忘れるはずがない。それにしても何故そんなことを?」
 ギド  「20年前、ユ先輩から・・・先生の名を聞いた事が」
 デジュン「たいした記憶力だ」
 ギド  「刑事の職業病ですな」
 デジュン「政治家も同類ですよ」
 ギド  「では今日は何の日か ご記憶でしょうな。 ご親友の命日ですから・・・」

 ===スターホテルの副社長 チェ・ドンチャンの事務所===

 デジュンから電話で、ギドが来た報告を受けるドンチャン
 ドンチャン「先生が疑われる事はありません。すでに自殺と断定されたはずです。
       ご心配なく・・・私にお任せを」
 電話を切ったあとものすごい形相のドンチャン。
 机の上にあったものを 横に立っている手下に投げつけ
 出て行くよう目配せしながら 誰かに電話をする。
 「チェです。早急にお伝えすることが・・・」

 ===ウナとハウン===

 江原道(カンウォンド)に来て、むかし住んでいた家の前に佇んでいるウナ・・・
 門から庭を覘くと幼き日のハウンとウナの姿が・・・

 【回想】
 ウナ 「本当に口きけないの?お父さんとお母さんは?」    (ハウン)「・・・」
 ウナ 「ウナが代わりにお話してあげるね。ウナもお母さんいないの。
    (ニコッと笑い)面白いもの見せてあげる。早く、お兄ちゃん こっちよ」
 白い灯台に続く防波堤を走るウナとハウン・・・(後ろからついて行く大人のウナ)
 灯台の前に立ち、もうひとつの赤い灯台を指差し
 ウナ 「ここよ 見て。こっちがウナで、あっちはお兄ちゃんなの」
 (一緒に二つの灯台を見つめる大人のウナ・・・)
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 その頃、ウナの手紙を見たハウンも車で江原道に向かっていた。

 【回想】  養護施設の前で
 ジェス 「いいか、これがお前のためなんだ。悪いがおじさんにも生活がある・・・
      ここは優しい先生もいるし、口も利けるようになるさ
      中に入ってこの手紙を見せるんだ。 それじゃあな・・・」
 その場を動かず目にいっぱい涙をため、ジェスの後姿を見ているハウン。
 ジェス 「確かに可哀想だが、俺にどうしろと?
      駄目だ!情にながされるな。 心を鬼にするんだ」
 逃げるようにその場を去るジェス。

 「お兄ちゃんどこ?」
 帰ってこないハウンを探し、赤い灯台で泣いて眠っているウナの所に走ってくるハウン。
 ウナをおぶり家に戻ると
 ジェス 「何処にいたんだ。さんざん探したんだぞ!(ハウンを見て)
      おい!どうして戻ってきたんだ。あそこにいれば病院にも行けるし・・・」
 ハウン 「イヤだ!ここにいる。ウナとここにいるんだ!ずっとウナと一緒にいるんだ!」
 ジェス(驚いて)「く、口が利けるのか?」
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 時は流れ中学生になった二人。
 ハウンからプレゼントされた蛍を はにかみながら受け取り、
 美しく飛んでいく姿を嬉しそうに見上げるウナ・・・
 そして江原道を離れる日、灯台に立つ学生服姿の二人。
 ウナ  「ここに来るのも今日が最後ね。引越ししたら灯台達 寂しがるわね」
 ハウン 「又来ればいい」
 ウナ  「ソウルは遠いわ・・・
      いい事思いついた!毎年お兄ちゃんの誕生日に会いに来るの。
      この子たち、本当にかわいそう・・・
      いつもあんなに離れていて寄り添えないんだもの」
 ハウン 「大丈夫さ、いつも見つめ合っていられるんだから・・・」  【回想おわり】
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 灯台に立っているウナを見つけ堤防を走るハウン
 ハウン 「やっぱり、ここか・・・ごめん、待たせたな」
        (見つめ合う二人)
 ハウン 「この灯台みたいに、お前の声が届く場所に立って
      いつも眺めていられたら、それで十分だった。
      俺は自分が何処の誰なのか、何の記憶もない。
      お前の記憶さえあれば十分だと思っている。それ以上求めたら・・・
      その記憶さえも消えてしまいそうで怖かった・・・」

 やっとお互いの愛を確かめ合うことができキスをする二人・・・。

 ===ゴナとガンヒョクの納骨堂===

 ゴナの命日でお参りにきたギド。イファとインチョルの姿を見つけ声をかける。
 イファ  「お久しぶりです」
 ギド   「ユ先輩の葬儀以来ですね」
 イファ  「(ギドに)夫です。(インチョルに)ゴナさんの後輩の方」
 お互い挨拶をして、ギド名刺を渡す。
 「積もる話もあるだろうから、私は先に・・・」握手して出て行く、インチョル。

 車のドァを開ける秘書を目配せして妻の所へ戻らせる。
 (車の中で厳しい顔のインチョル)

 ギド 「いい方に出会われて・・・一度もご挨拶に伺えなくて」
 イファ「命日に来て下さるだけで感謝します。」
 ギド 「息子さんは元気ですか?次男の・・・もう立派な青年になったでしょうね」
 イファ「シンヒョクですか?今度ぜひ一緒にお食事でも・・・息子も喜びます。」
 ギド 「あまりに昔のことで私を覚えているかどうか・・・」
 イファ「覚えているはずです。あんなに可愛がってもらったんですもの」
 挨拶をして別れるイファとギド。
 出口でイファを待って ギドをジッと見ていたインチョルの秘書と目が合う。
 (何かを感じるギドの顔)

 ===ジェスの屋台===

 心配していたジェスとスチョルの所へハウンが帰ってくる。
 ジェス 「ウナはどうした?何処に居るんだ」
 ハウン 「ゴミ袋を買いにスーパーへ」
 ジェス 「電話の一本くらいかけられないのか?」
 スチョル「親父さん 心配してたんだぞ」
 ジェス 「家出の理由は何だ。就職のことか?見合いことか?」
 ハウン 「おじさん、おじさん、(照れくさそうに ため息をついて・・・)
      今後ともよろしくお願いします!」
 ジェス 「何がよろしくだ」
 ハウン 「だからその・・・結論から言うと・・・
      俺はおじさんを誰より尊敬し・・一生、実の親父のように大事にします!」
 「父さんただいま」そこへウナが入ってくる
 ジェス 「オ〜〜、ウナ 面接の失敗くらい何だ。
      ムルンだかプルンだか知らんが、会社は他にある。元気だせ。
      無事ならいいさ、問題はあいつだ。
      妹が悩んでいるのに気づきもしないで兄貴失格だ!」
 ニヤニヤしながらウナと目で合図するハウン。
 そして、それを見逃さないスチョル。 何かあやしい〜という目つき(笑)

 ===翌日 家の前で===

 「ウナ特製 幸運のブレスレット」と言いながら ハウンの手首に巻いてるウナ
 ハウン 「(ブレスレットの字を見て)何かの印か?」
 ウナ  「“ウナとハウンは運命共同体”」
 喜びいっぱいの笑顔で 手を振りながら仕事に行くハウン。

 ===副社長シンヒョクの会社 武陵(ムルン)建設===

 アン秘書 「状況は悪化するだけです。来週にも労働組合が集会を開くと・・・」
 シンヒョク「放っておけばいい」
 アン秘書 「作業員のほとんどが組合加入者です。組合は今回の組織改編に不満を」
 シンヒョク「いいか、改革に反発はつきものだ。それより道庁側との会合はいつだ?」
 アン秘書 「その件はJ&Cが・・・」
 シンヒョク「(厳しい顔で)今すべき事はなんだ?」
 アン秘書 「(困った顔で)すみません・・・」

 一方、道庁との会食の席を設けたJ&Cのジヌは、
 目で合図し、金の入った封筒が挟んである本を秘書に配らせていた。

 ===スターホテルの副社長 チェ・ドンチャンの事務所===

 ドンチャンに会いに来たハウンとスチョル
 ドンチャン「まだ何か?」
 ハウン  「社長が死亡した日はどちらに?」
 ドンチャン「セマウル号に乗っていたと言ったはずです」
 ハウン  「KTXの間違いでは?ソウル近郊、光明発のKTX」
 ドンチャン「何を言っているのか」
 ハウン  「アリバイ作りですよ」
 ドンチャン「ハハハ・・私が社長を殺害したと?濡れ衣もいいところです。
       私が社長を殺す理由は?」
 ハウン  「ご自分で言ったんですよ。社長は人が変わったように信心深くなったと、
       彼の改心によって、身の危険を感じた人物がいる。
       過去の悪事が暴かれるとか・・・
       (目の前に貼り合わせた出版記念の招待状を突きつける)
       こんなものトイレに流したらいけませんよ。」
 ドンチャン「私と何の関係が?」
 ハウン  「イ議員と親しいようで」
 ドンチャン「(ため息をつき)付き合っていられるか」と立ち上がる。
 ハウン  「貧しさから罪に走った可哀想なヤツがいます。ふと逃がしてやりたくもなる
       だが、欲の皮の突っ張ったヤツが 私利私欲のために罪を犯すのは
       絶対に許せない!」
 ドンチャン「何が言いたい?」
 ハウン  「俺を甘くみるなよ」
 ドンチャン「あんまり調子に乗ると大怪我するぞ」
 ハウン  「タダではやられないさ。俺が証拠を土産に持ってくる前に
       自首するのが賢明だ」

 ===警察署===

 署に戻ったハウンとスチョル。
 スチョル 「失敗だったな、証拠がないまま乗り込むなんて無謀だぞ」
 そこへ署長とギドが入ってきてハウンの前に立ち
 署長  「(怒鳴り声で)どういうつもりだ!ヤクザのマネごとで市民を脅かすとは!
      新聞沙汰になったら責任は誰が取る?
      お前一人のせいで警察全体が非難されるんだ!」
 ハウン 「署長、あの・・・僕の言い分も・・・」
 ギド  「黙ってろ!!」
 署長  「これは、班長の責任だぞ。解決済みの件をいつまでも騒ぎ立てて
      (ギド 「すみません」)今度同じ事があったらタダでは済まんぞ!」
 署長出て行ったあと
 ギド  「(怒った顔で)来いッ!!グズグズするな!」
 ハウン 「何処に行くんです?話ならここで・・・」
 外に連れ出し、無視して先を歩くギド。

 ===居酒屋===

 ワケも分からずついて来たハウン。
 ギド、酒を注ぎ「ほら、飲め」  怪訝そうに飲むハウン。
 ギド  「ヤン・マルチョルは・・・」
 ハウン 「エッ?」
 ギド  「江陵(カンヌン)刑務所に服役中だ。突き止めたぞ」
 ハウン 「どうやって?」
 ギド  「ヤンの妻が俺に会いに来たんだ。イムはヤンの家族を援助していたそうだ」
 ハウン 「それで奥さんは?」
 ギド  「イムの自殺を疑っているようだった。詳しくは知らないらしい。
      お前の言う通り、イムの死は20年前の事件と関係がある。
      捜査日誌にヤンの名前は無いが・・・」
 ハウン 「捜査日誌?」
 ギド  「ユ・ゴナ先輩の日誌だ」
 ハウン 「建設省の 課長の事件を捜査していた?」
 ギド  「先輩は捜査の記録を 細かく残す人だった。
      イ・デジュン、 イム・デシク、チョン・サングクの名が・・・
      イムの死には残りの二人が関わっているはずだ」
 ハウン 「そこまで分かっていながら 何故?」
 ギド  「ヤツらを甘く見るな。 チェ・ドンチャンはただのコマだ。
      確かな証拠が必要なんだ。今ヘタに動くと、こっちの方が危ない。
      ユ先輩が いい例だ」
 ハウン 「どういう事です? 退職に追い込まれたとか?」
 ギド  「死んだんだ。他殺の証拠を持つという人物に会うため
      江陵に向かう途中、交通事故で息子と共に・・・」
 ハウン 「息子まで?」
 ギド  「ガンヒョクも一緒だった事は事故後 分かった」
 ハウン 「まさか、その事故は・・・(ギド うなずく)
      ヤンには、僕が会いに行きます!」
 ギド  「俺にとって、このヤマは宿題なんだ。決着は俺につけさせてくれ。
      そうしないと、先輩に顔向けができん・・・」
 ハウン 「でも、班長一人では・・・(ハウン立ち上がり)手伝わせてください!!」
 ギド  「(嬉しそうに)次も付き合え」
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ネオン街を酔って歩く二人。
 ハウン、ギドの背中をさすりながら
     「あんなに急ピッチで飲むから・・・大丈夫ですか?」
 ギド  「どうして刑事に?(ハウン  「バッチかな」)
      なんの?     (ハウン  「まぁ、いろいろ)」
      俺は、ユ先輩のような立派な刑事になりたかった。それがこのザマだ。」
 ハウン 「班長は十分 立派です。」
 ギド  「まだまださ、これからなってみせる。今からでも遅くない筈だ。次行くぞ!」
 ハウン 「帰らないとウナに殺されます。」
 ギド  「ウナ?恋人か?・・・だろ?」 ハウン「恋人は班長で〜す」
 足元をフラフラさせながら、楽しそうに肩を組み歩いていくギドとハウン。

 ===ジェスの家===

 嬉しそうに帰ってきたハウン
 ウナ  「酔ってるのね 家にはいろう」
 ハウン 「(ウナを抱きしめ)ウナ!俺のウナ!俺は今、死んでもいい。
      こうなったら、おれが給料一月分おごります。皆さん有難うございます」
 坂の下の家々に向かって ペコペコお辞儀しながら楽しそうに叫ぶハウン。

 ===翌日 警察署===

 ハウン 「班長が?」
 スチョル「休暇をとったそうだ」
 ハウン 「やっぱ一人で・・・連絡はとれないし・・・」

 ===江陵(カンヌン)刑務所===

 ヤン・マルチョルに面会に来たギド。
 マルチョル 「何も知りません」
 ギド    「イム・デシクは10年もの間、あなたの家族を援助してきた。
        あなたとイム・デシク、そしてイ議員とチョン会長は
        20年前のユ・ゴナ刑事の死に関係しているはずだ。
        罪の意識に目覚めたイム氏は、真実を明かそうとして殺された」
 マルチョル 「あんたの、目的は何だ」
 ギド    「真実・・・ユ刑事が捜し求めていた真実です。」
 咳き込みながらひどく動揺するマルチョル。
 マルチョル 「ヤツらは汚職がバレるのを恐れていた。」
 ギド    「それで課長の口を封じた?」
 マルチョル 「俺は殺っていない」
 ギド    「ユ刑事を殺したのは?」
 マルチョル 「あの時、刑事を消せとの指示で・・・」

 【マルチョルの回想】
 ジグザグ運転をしながら、後ろを走るゴナの車の進路妨害をしているデシクのトラック。
 対向車側で待機し、緊張で汗が滴り落ちているマルチョルに
 「標的、接近中。 出発しろ!」デシクから連絡が入る。
 後ろのゴナに「先に行け」とトラックの窓から手招き誘導するデシク。
 (ハウンの記憶に残っている、大きな指輪の手)
 カーブ近くで追い越した時、突然目の前に現れたマルチョルのトラック。
 慌ててハンドルを切ったゴナの車は、崖下に転落して炎上。
 トラック窓から目を合わせたデシクとマルチョル。それぞれ走り去っていく。【回想おわり】

 ギド    「イ議員とチョン会長がその指示を?」
 マルチョル 「俺は会っていない。指示を受けたのはデシク兄貴だった」
 ギド    「子供が乗っていたんだぞ!まだ ほんの7歳だった」
 マルチョル 「子供は死んでいない」
 ギド    「何だって? あの子が生きていると?」
(事故現場に戻り子供を見つけたマルチョル。賭博で知り合ったジェスの所へ連れて行く)
 マルチョル 「住所は分からない。あの後どうなったのかは・・・」
 ギド    「イ議員とチョン会長もこの事を?」
 マルチョル 「誰にも話してはいない」

 ===江原道(カンウォンド)===

 マルチョルの話を思い出しながら、ガンヒョクの写真を持って一軒一軒訪ね歩くギド。
 そして・・・ある店の前で缶コーヒーを買い
 ギド  「見覚えありませんか?」
 店主  「(奥さんを呼び)妻は地元の出なので
      (出てきた奥さんに)この近所に住んでいた子らしい」
 奥さん 「あら!」
 ギド  「見覚えが?」
 奥さん 「そうよ・・・ウナの兄さんだわ」
 ギド  「ウナ?」
 奥さん 「小学校の同級生です」
 ギド  「今どこにいるかは?」
 奥さん 「ソウルに引っ越したんです。名前は確か・・・ハウンとか」
 ギド 驚いて持っていた缶コーヒーを落とす。
     「今!何と? まさかソ・ハウン?」
 奥さん 「そう、ソ・ハウンだったわ」 【第3話 おわり】



ホームに戻る


写真つき静止画面でも
作っています。
是非、ご覧ください

ブログの部屋
 (復活 第3話)へ



ランキングに参加しています。
気に入っていただけましたら、
クリックして頂けると。嬉しいです